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夕方に熱が出たら要注意

  • 17 時間前
  • 読了時間: 3分

―それ、感染症かもしれません―

夕方、なんとなく熱が上がってきた患者さん。

「日中は元気だったし、微熱だから様子見でいいかな」


そう思ったことはありませんか?


脳卒中患者さんをケアしていると、

「夕方になると熱が出る」

「日中は平熱なのに、夜になると発熱する」

という場面に、よく出会います。


そして多くの場合、

発熱=とりあえず解熱剤という対応で終わってしまうことがあります。


しかし、その発熱。感染症のサインかもしれません。


脳卒中患者における“夕方〜夜間の発熱”の背景には、

誤嚥性肺炎や尿路感染などの感染症が潜んでいることが少なくありません。



なぜ「夕方〜夜」に熱が出やすいのか


人の体温には、**概日リズム(サーカディアンリズム)**があります。


一般的に体温は

  • 朝に低く

  • 日中に徐々に上昇し

  • 夕方〜夜に最も高くなる

という変化をします。


さらに重要なのが、ホルモンの変化です。


抗炎症作用をもつコルチゾール

  • 朝に高く

  • 夕方から夜にかけて低下します。


コルチゾールが低下すると、

炎症を抑える力が弱まり、

感染による炎症反応が表面化しやすくなります。


その結果、日中は目立たなかった感染症が、

夕方〜夜に発熱として現れることがあるのです。


つまり、

「夕方に熱が出る=体内で何かが起きているサイン」

である可能性が高いのです。



脳卒中患者は“感染しやすい”


脳卒中患者さんは、感染症のリスクが重なっています。

  • 嚥下機能低下 → 誤嚥性肺炎

  • 長期臥床・尿道カテーテル → 尿路感染

  • 免疫低下・栄養低下 → 感染の遷延・増悪


そのため、発熱はもちろんですが、

次のような**“小さな変化”**が感染の初期サインになることがあります。

  • 痰が増えた

  • 咳が出てきた

  • SpO₂が低下してきた

  • 呼吸数が増えている

  • 尿が濁っている

  • 意識レベルが変わった

  • 食事量が落ちた

これらは、現場でしか気づけない重要なサインです。



夜間に熱が出たら、遠慮なく当直医へ


夜勤中にこう考えたことはないでしょうか。

「夕方の微熱だし様子見でいいかな」

「解熱剤で下がったし大丈夫かな」


しかし、この判断が肺炎の見逃しや治療の遅れにつながることがあります。


夜間に発熱を認めた場合は、遠慮なく当直医に相談してください。


その際は、次の情報をセットで伝えると判断がしやすくなります。

  • 体温の推移(いつから・どれくらい上昇したか)

  • 痰の量や呼吸状態、SpO₂

  • 尿の性状、排尿状況

  • 意識レベルの変化

  • 食事量やバイタルの変化


この情報が揃うだけで、医師の臨床判断は格段にしやすくなります。



夜の患者さんを“救える”のは看護師だけ


夜間、患者さんを継続的に観察できるのは看護師さんだけです。


医師は、「呼ばれて初めて」患者さんの変化を知ります。


つまり、

異変に気づく人異変を言葉にする人医療につなぐ人

そのすべてを担っているのが、皆さんです。

夕方〜夜の発熱は、ただの「よくあること」ではありません。

それは、感染症の始まりを知らせる合図かもしれません。



あなたの一言の報告が、

  • 肺炎の重症化を防ぎ

  • 敗血症を防ぎ

  • 患者さんの回復を守る

ことにつながります。


迷ったら相談する。遠慮はいりません。


あなたたちが、患者さんを救っているのです。


※脳卒中看護で見逃されやすいサインや、臨床判断のポイントについては、今後のコラムでも解説していきます。ぜひ他の記事もあわせてご覧ください。

 
 

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