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コラム


夕方に熱が出たら要注意
脳卒中患者でみられる「夕方〜夜間の発熱」は、単なる生理的変化ではなく、感染症のサインである可能性があります。体温は概日リズムにより夕方に上昇しやすく、さらに抗炎症作用を持つコルチゾールが低下することで、日中抑えられていた炎症が顕在化しやすくなります。脳卒中患者は嚥下機能低下による誤嚥性肺炎や、長期臥床・カテーテル留置による尿路感染など、感染リスクが高い状態にあります。発熱に加え、痰の増加、呼吸状態の変化、SpO₂低下、尿の混濁、意識変容などの小さな変化が重要な初期サインです。夜間の発熱時は様子見せず、体温推移や全身状態を整理して当直医へ報告することが重要です。継続的に患者を観察できる看護師の気づきが、重症化や敗血症の予防につながります。
5月19日


脳室ドレナージ管理で「感染を先回りして拾う」
脳室ドレナージ管理で最も注意すべき合併症のひとつが髄膜炎です。しかし脳外科患者では、典型的な症状がそろう前に感染が進行していることも少なくありません。重要なのは、「症状が出てから気づく」のではなく、“変化を先回りして拾う”視点です。
特に注目したいのが髄液データの推移です。細胞数の増加、多核球優位への変化、糖の低下、タンパク上昇などが初期サインになります。ただし大切なのは「異常値かどうか」ではなく、「前日からどう変化したか」を見ることです。軽度の変化でも、連日の推移を見ることで感染の兆候を早期に捉えられる場合があります。
また、発熱や意識レベル低下だけでなく、「なんとなく元気がない」「反応が鈍い」といった微細な変化も重要な手がかりです。さらに、刺入部からの髄液漏やガーゼ湿潤、固定のゆるみなども感染リスクを高めるため、毎日の観察が欠かせません。
脳室ドレナージは脳に直結したラインです。小さな変化を見逃さず、データと臨床所見の両面から評価することが、患者さんを守る感染管理につながります。
5月8日


座りすぎは“静かに進むリスク”
「座りすぎは第二の喫煙」と言われているのをご存知でしょうか。電子カルテや記録業務、カンファレンスなど、気づけば長時間座り続けている場面は多いものです。しかし、この“座りっぱなし”は見過ごせない健康リスクをはらんでいます。長時間座ることで血流は低下し、筋肉の活動量も大きく減少します。その結果、代謝が落ち、血糖や脂質に悪影響を及ぼすだけでなく、下肢の血流停滞による血栓リスクの上昇にもつながります。さらに、1日8時間以上の座位は死亡リスクや心血管疾患との関連があることが大規模研究で示されており、「座りすぎは第二の喫煙」と表現されるようになりました。また姿勢の崩れは首や腰への負担を増やし、肩こりや頭痛など慢性的な不調の原因にもなります。忙しい現場でも、30分〜1時間ごとに立ち上がる、少し歩く、軽くストレッチを行うだけでも身体への負担は大きく変わります。患者さんの健康を支える私たち自身が、まず健康でいるために、“座りすぎない習慣”を今日から始めてみませんか。
4月16日
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